猛暑が続く毎日、エアコンは欠かせないものとなっています。
一方エアコンは夏場の家庭の電気使用量の約6割を占めるとも言われており、電気代が気になるところです。
快適にすごしながら節電したい！使い方を少し工夫することで可能です。
早速できることから実践してみましょう！

■設定温度は28度がベスト！

夏、健康に良い室温は28度がベストだと言われています。
冷房の設定温度を1度上げるだけで、約10％の節電になるそうです。
省エネや節約を考えるなら早速実践したいところですが、暑がりの人や帰宅したばかりで早く涼みたい人には、もう少し低い設定温度にしたいところ。一方ずっと家にいた人は寒すぎるということに…。人それぞれ、状況によっても暑さと寒さの感じ方が異なるだけに、同じ部屋の中での温度調整は難しいものです。

■短時間なら「こまめ切り」より「つけっぱなし」がお得な場合も

最近、よく聞くのは「短時間の不在ならエアコンはオフにせず、つけっぱなしのほうが節電できる」ということ。この理由はエアコンの特性にあります。
エアコンは、室内外の温度差が大きいときに運転をオンにすると多くのパワーが必要ですが、室内がいったん適温になれば少ない消費電力量でキープできます。そのため、運転をオフにして室温が外気温に近付けば、再びオンにしたときに消費電力量の多い「強運転」を行うことも。結果として、外出時間や住宅の構造などの使用条件によっては、つけっぱなしのほうが少ない消費電力量で済む場合もあるのです。

■１日中つけっぱなしの時、エアコンの電気代っていくら？

２４時間つけっぱなしの場合の１ヶ月の電気代は、どれくらいなのでしょうか？
インターネット・SNSなどで、エアコンをつけっぱなしにしていたときの電気代が話題になることがあります。
機種や、台数によりますが、１４畳タイプの下記のエアコンを1ヶ月間つけっぱなしにしておくと、

月の電気代は4,350円とのことです。

出典：e-暮らし

■短時間の不在ならエアコンはつけっぱなしのほうが節電できる？その時間とは？

結論からいうと30分以内の外出です。

近所を散歩したり、コンビニに飲み物を買いに行ったりするなど、ちょっとした外出は考えられるでしょう。
　このときに、エアコンのスイッチを切るか切らないかの目安になるのは、30分かかるかどうかです。
外出をしても30分以内に帰ってくるようであれば、スイッチを切らずに出かけた方が良いです。30分間隔でこまめにオンオフを繰り返すより、つけっぱなしにしていた方が消費電力が小さいという結果もあります。

出典：ダイキン　

■数時間の外出はどうでしょう？

仕事に行く場合は、一度エアコンのスイッチを切った方が良いでしょう。
消費電力は低いと言っても、数時間分の電気代はかかってしまいます。

外出の時間などを加味して、つけっぱなしにするか判断しましょう。

出典：ダイキン　

■リモコンのオンオフを頻繁に行わない

エアコンは、スイッチを入れた直後が一番エネルギーを使うことが、細かくオン・オフしても節電できない理由になります。
快適な温度になっても運転を続けるのが良いです。
すぐにオンとオフを繰り返すのは電力の無駄になります
そのため、外出や仕事で数時間自宅に帰ってこないときは、スイッチを切るといったルールを決めることも大切です。
また、「冷房を付けていて寒いと感じたら設定温度を上げる」「暖房で暑いと感じたら設定温度を下げる」というように温度調整で快適さを保ってください。

■フィルターやエアコン内部、室外機の定期的なお手入れで節電効果大！

「24時間つけっぱなしでもいいのでは？」と思うかもしれませんが、そのときに気をつけたいのがメンテナンスです。フィルターや内部の掃除を怠るとムダな電力がかかってしまうので、定期的な掃除が必要です。

冷房能力を高めるうえでフィルターや内部の掃除はとても大切です。フィルターにホコリがたまっていたり、内部が汚れていたりすると冷房の効きが悪くなり、余計な電気を使ってしまいます。目安としてフィルターは2週間〜1か月、内部も定期的に掃除するようにしましょう。
掃除にそこまで時間はかけられないし、エアコンの位置は高いので掃除のやる気が起きません。業者に依頼するとお金もかかります。
最近のエアコンは自動お掃除機能が搭載されていますのでとても便利です。
ただし、エアコンが運転中だと作動しないので注意が必要です。

また見逃しがちなのが室外機。フィンの部分にホコリやゴミが詰まっていると運転効率が落ちて無駄な電気代がかかってしまいますので、室外機も定期的な掃除をおすすめします。

■エアコンの自動運転にお任せ！ラクに節電できます

運転の方法は「自動運転」がベスト！ 設定温度になるまでは適正な運転を、その後の運転に至るまで、無駄なパワー・電気代を抑えてくれます。最近のエアコンは室内の温度を賢くコントロールするので、その時ごとに最適な運転で節電と快適を両立することができます。

■冷房運転時に最適な風向きと風量って？

冷房効率を上げて節電するなら、エアコン自体の風も上手に利用しましょう。まずは風向き。冷たい空気は低い場所にたまるので、一般的に冷房時は上向きで風を送ると広範囲を冷やせると言われています。扇風機やサーキュレーターを併用し、冷気のムラをなくすのもオススメです。

また、同じ室温でも風に当たることで体感温度が下がるので、最も効率が良いのは自動運転ですが、どうしても早く涼みたいときはエアコンの風を強めにして自分に当てるのもひとつの方法。冷やすために使う電力よりも風量を上げるほうが使用量は少なくて済むので、設定温度を下げるよりも節電になります。

■寝苦しい夏、就寝時のエアコンの使い方

28度の除湿運転がおすすめ！

身体を冷やし過ぎると、翌朝の不調につながってしまいます。エアコンの設定温度を28度にし、除湿運転するのがおすすめです。除湿運転は弱冷房で風量も弱く、寝るときにエアコンを使用しても喉を痛めにくく、さらに、寝汗をかきやすい入眠直後も、除湿によって快適に眠ることができます。ただし冷房能力が低くなるため、入眠の少し前から寝室を冷房で冷やし、寝るタイミングで除湿に切り替えるのがおすすめです。

■エアコンのつけっぱなしを避けたいときは？

入眠前に部屋を冷やしておき、3時間後に電源がオフになるよう、タイマーをセットしておくとよいでしょう。入眠直後の深い眠りが訪れるタイミングに快適な温度を保つことで、ノンレム睡眠を安定して確保することができます。ただし、夜中に室温と湿度が上がり、寝苦しさで目が覚めることもあるため、注意が必要です。

■エアコンの風向きは？

出典：Panasonic

身体に直接エアコンの風が当たると体温が下がり過ぎ、寝冷えにつながります。天井付近に向けた水平吹きがおすすめです。また、あらかじめ天井や壁を冷やしておくと、エアコンを切った後の、温度の急上昇を防ぐことができます。入眠後にタイマー使用してエアコンを切る方にとっても、利点といえるでしょう。
出典：ダイキン　

■冷房運転時に実践したいおすすめの節約術

最近のエアコンは省エネ性が高いですが「まだ買い替える予定はない」という人も多いはず。そこで、部屋の基本的な環境を見直すだけでも節電につながるので、以下のような方法も実践してみてください。

■部屋の中に直射日光が入らないようにする

窓から入ってくる日光を遮ることで部屋の温度が下がります。カーテンやブラインドを使うのはもちろん、窓の外にすだれ、緑のカーテンなどを設置するのも有効。カーテンの場合は窓との間に空気の層ができるので、断熱効果もあります。併せてベランダや庭に水を撒くのも効果的です。

■エアコンの室外機の周りに物を置いたり、囲ったりしない

室外機の周辺に物を置いて熱の吹き出し口をふさいだり囲ったりしてしまうと、エアコンの冷房効率が大きく低下する場合があります。室外機周辺を整理整頓するだけでも節電効果やエアコンの効きが高まります。

■扇風機やサーキュレーターを併用する

エアコン運転中に扇風機などを併用すると、さらなる節電効果が期待できます。冷たい空気は下に、暖かい空気は上にたまるので、冷房時は扇風機を上向きにして冷たい空気をできるだけ遠くまで送るようにしましょう。部屋の中を空気が循環し、設定温度に達する時間を短縮できます。

■古いエアコンなら買い替えを

エアコンはどんどん進化し節電性能も飛躍的に向上しています。
10年以上前のエアコンを使っている場合は、買い替えることで消費電力を大きく抑えられる可能性が高まります。また、快適性は間違いなく向上するでしょう。

　出典：Panasonic Xシリーズ

古いエアコンはフィルターや内部の汚れで、冷暖房の熱効率が悪くなっているため、余計に電力を消費しています。さらに、室外機のコンプレッサーが劣化している可能性も否定できません。

■電化製品の寿命と買い替え時期

設計上の標準使用期間は10年！
これがエアコンの買い替えを検討する時期と言われています。

メーカーは部品の保有期間を過ぎると修理できなくなるので、エアコンを買い替える必要が生じます。だいたい、製造の打ち切り後から10年として定められているようです。補修部品の保有期間は、メーカーごとのホームページで公開されているケースがあるので、ご家庭で利用しているエアコンについても、寿命の目安として把握しておくとよいでしょう。

出典：Amazon

家電量販店の決算期は買い替え時期として最適でしょう。
決算時期の結果で業績が決まりますので、家電量販店は在庫処分をしたくて決算セールを行います。
上位モデルが軒並み安くなる時期は8～9月です。エアコンの需要は使用全盛期ではなく夏前にピークを迎えます。8月はそんな需要の落ちたエアコンを売るため、価格が下がります。型落ち時期の2～3月・10～11月も買い時です。
決算時期はお店も決算セールの広告を出しますので、時期が近づいたらチラシをチェックしておくと良いでしょう。

残暑がしばらく続きます。
エアコンを快適に効果的に使用するためにも、
週末、室外機と併せて、エアコンのチェックをしてみてください。

築１００年を当たり前に
ダイヤ工務店