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2022/1/28リフォーム

色んな断熱材のメリット・デメリット

色んな断熱材のメリット・デメリット

断熱材は、屋外からの暑さや寒さをシャットアウトして快適な室温を保つ為に欠かせないものです。

それ以外にも、結露や火災による被害を抑えたり、シロアリなどの食害を防いだりと様々な効果を持っています。

今回は、様々な断熱材のメリット・デメリットについて紹介します。

 

【断熱材の主な種類は4種類】

住宅に使用される主な断熱材は「無機繊維系」「木質繊維系」「天然素材系」「発泡プラスチック系」4種類に分かれており、その中からさらに複数の商品に分かれています。

 

【無機繊維系断熱材】

鉱物などを繊維状に加工して作られたものを無機繊維系断熱材と言います。

代表的なものは、グラスウールロックウールになります。

 

・グラスウール

ガラスを繊維状に加工して作られた断熱材で、価格が安く、ガラス繊維なので火や虫害に強く、軽くて扱いやすいので多くの住宅で採用されています。

一方で、湿気に弱いというデメリットがあるので、防湿・結露対策が必要になります。

 

・ロックウール

グラスウールと同じく鉱物を加工して作られた断熱材ですが、こちらは「鉄鋼スラグ」や「岩石」が原料になっています。

火や虫害に強く、湿気に弱い点もグラスウールと同じですが、グラスウールよりも断熱性が優れています。

その分価格も少し高くなります。

 

 

【木質繊維系断熱材】

木材などを加工して作られるのが木質繊維系断熱材になります。

代表的なものは、セルロースファイバーになります。

 

・セルロースファイバー

出典:http://www.opus-net.co.jp/for_biz.html

古紙やおがくず・パルプなどに添加物を加えて作られた断熱材で、添加物を加えることで火や熱・虫害などに強くなっています。

素材自体に調湿性があるので、湿気に強い特性があります。

綿状の断熱材を充填していく施工になるので、隙間が出来づらく高い断熱効果が期待できます。

ただ、グラスウールなどに比べ価格も高く、取り扱っている施工業者も多くありません。

 

 

【天然素材系断熱材】

羊毛や炭化コルクを原料に作られた断熱材で、主流ではないものの、健康住宅などで使用されることもある、新しい断熱材です。

ここでは、羊毛が原料のウールブレスを紹介します。

 

・ウールブレス

出典:https://www.itnjapan.com/

羊毛に防虫処理を施した断熱材で、羊毛自体が高い調湿力と断熱性を持っているので断熱材として優れています。

ただ、国内で流通している羊毛の大部分が、海外からの輸入の為、価格が高くなってしまうのが難点です。

 

 

【発泡プラスチック系断熱材】

発泡プラスチック系断熱材は、無数の気泡を含むプラスチック素材で出来た断熱材で、高い断熱性があり、施工もしやすいので注目を集めています。

 

・ビーズ法ポリスチレンフォーム

出典:http://www.jepsa.jp/

一般的に知られている発泡スチロールのことで、水に強く・価格も安価なので、昔から断熱材としても幅広く使用されてします。

ただ、熱に弱いので防火性には不安があります。

 

・押出法ポリスチレンフォーム

出典:http://www.epfa.jp/

前述のビーズ法ポリスチレンフォームとほぼ同じ素材を、押し出して固いボード状に成型した断熱材です。

特性もほぼ同様ですが、こちらの方が気泡が小さいので固く、薄くても高い断熱性を持ちます。

 

・硬質ウレタンフォーム

出典:https://www.abc-t.co.jp/products/detail/9904.html

ポリウレタン樹脂に発泡剤を加えた断熱材で、ボード状に成型したものを加工して施工する場合と、直接吹き付けて施工する2つのタイプがあります。

直接吹き付けることで、隙間なく施工できるので高い断熱効果が期待できますが、耐火性が低く、万が一燃えた場合に有毒ガスが発生する可能性があります。

 

・フェノールフォーム

出典:http://www.jpfa.org/

フェノール樹脂に発泡剤や硬化剤を加えてボード状に成型した断熱材です。

熱を帯びることで硬化する特徴があるので、高い耐火性と難燃性を持っています。

高性能な断熱材ですが、他の断熱材に比べて価格がかなり高いのがデメリットです。

 

 

まとめ

断熱材には様々な種類があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。

基本的に、断熱材の熱伝導率が低いほど熱を遮断しやすくなりますが、数値だけでは断熱材の良し悪しを判断することは出来ません。

実際は、断熱材の厚みや施工方法によっても変動しますし、湿気・耐火・虫害などに対する強さも考慮しなければいけません。

その為、どの断熱材が一番良いという正解はありません。

信頼できる施工業者に相談して、環境や予算・ニーズに合ったものを選ぶことが大切です。

 

 

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