BLOGコラム

2021/10/1リフォーム

水まわりの選び方~キッチン編~

【キッチンリフォーム時期】
・キッチンの交換目安
キッチンの耐用年数は、約15-20年と言われています。
では、15-20年で交換しないといけないものかというとそうではありません。
使用頻度や使用方法、劣化の状況により大きく変動します。
ただ、物には寿命があり、大体15-20年使用していれば、何処かに不具合が出てきます。
その不具合がリフォームのきっかけになることが多いのです。

・キッチンリフォームのタイミング
キッチンリフォームのきっかけになる箇所として、最も多いのがレンジフードかコンロの故障や不具合です。
一般的に、レンジフードやコンロが壊れたら、その部分を取り換えれば良いと思われがちです。
ただ、レンジフードやコンロを交換した後に、次は排水管等の水漏れがあり、キッチン全体の交換が必要になったとき、新しいレンジフードやコンロはどうされますか?
新しいキッチンに付け替えれば良いと思われる方も居られるのですが、基本的に、キッチンはセット売りが多く、新しいレンジフードやコンロも付いてきます。
長い目で見れば、レンジフードやコンロ分のリフォーム代が多く掛ってしまう事になります。

車で例えるなら、バッテリーを交換して、直ぐに新車に乗り換えることになった場合、バッテリーだけを新しい車に乗せ換えて使用しますか?
ほとんどの方が、新しい車に最初から搭載されているバッテリーをそのまま使用すると思います。
そのうえ、新しい車とバッテリーの規格が同じとも限らないのです。

このように、15年以上使用されているキッチンでは、部分的なリフォームはあまりお勧めできません。


【キッチンのタイプ】

では、実際にキッチンリフォームを検討した段階では、まず現状のキッチンタイプを知っておきましょう。
そのうえで、新しいキッチンはどのタイプにしたいのかを決めることをオススメします。
ここでの注意点は、給排水の位置を変える必要がある場合は、床下までリフォームが必要になり、工事費がかなり上がってしまう可能性が高いことです。
そのため多くの方は、今と同じタイプにリフォームされます。

※出典:リショップナビ

メーカーにより、タイプ名や表記は少し異なりますが、上記のいずれかの形にほとんど当てはまると思います。
あとの違いは、どこの部分が壁に付いているかいないかの差になるはずです。

給排水の位置は変えずに、壁を無くしたり、新たに壁を作るなどは、多くの方が希望されます。
ただ、リフォームをすると約20年は毎日使用するため、後悔しないためにも、理想のキッチンの形を選び、別に見積を取ってみるのも良いと思います。
多くのリフォーム店で、見積は無料で出してもらえます。


【キッチンの種類(メーカー)】

キッチンはかなり種類が多く、メーカーの中でも上・中・下ランクなどがあり、多種多様なものが出ています。
そのうえ、毎年各メーカーで新しいものが出たり、廃盤になったりしますので、どの種類を選ぶかは一苦労です。
オススメの方法は、気になるメーカーを絞り込み、ショールームに行ってみて、実際に商品を見て触ることです。
簡単にはなりますが、主要なキッチンメーカーの特徴をまとめてみました。

・主要なキッチンメーカー10社
① LIXIL(リクシル)
デザイン・収納力に定評がある。価格もリーズナブルなものから高級志向のものまで、幅広くラインナップされている。

※出典:LIXIL

② Panasonic(パナソニック)
主婦の意見を参考に作られていて、レンジフード・食洗機・IH等全てがPanasonic社製。3口横並びのコンロが特徴的。

※出典:Panasonic

③ Cleanup(クリナップ)
システムキッチンを最初に売り出し、主婦の声を取り入れ開発されている。ステンレスキッチンが特徴で、清潔を保ちやすく、耐久性が高い。

※出典:クリナップ

④ Toclas(トクラス)
旧YAMAHAで、日本で最初に人造大理石を開発。扉カラーが豊富で、収納力が高く、シンク内の色が変えられるのが特徴的。

※出典:トクラス

⑤ TOTO(トートー)
水まわりに強く、全ての水まわりに、こだわりの住宅設備を揃えることができる。除菌機能付水栓などがあり、節水性や清潔性が高い。

※出典:TOTO

⑥ TakaraStanderd(タカラスタンダード)
鉄の強さとガラスの美しさを合わせ持つ、ホーロー素材で作られている。耐久性が高く、掃除もしやすい。ほとんどの場所に、マグネットが張り付くのも特徴的。

※出典:タカラスタンダード

⑦ Housetec(ハウステック)
以前は、日立ハウステックとして日立のノウハウを受け継ぎ、現在は、ヤマダ電機グループ。微妙な高さや幅のサイズ調整が可能なのが特徴。

※出典:ハウステック

⑧ サンワカンパニー
他社の同ランクキッチンと比べて価格はリーズナブル。ただし、一般消費者と業者に対して販売価格は同じで、値引きはない。シンプルなデザインで、ステンレス素材が特徴。

※出典:サンワカンパニー

⑨ Woodone(ウッドワン)
『木の温もりを暮らしの中へ』がコンセプト。時が経つほど、味わいが深まる無垢の木材を使用しているのが特徴。

※出典:ウッドワン

⑩ トーヨーキッチン
高級で、職人こだわりのステンレスキッチン。広いキッチンを希望するプロの料理人やお料理好きの方にお勧めする逸品。

※出典:トーヨーキッチン

メーカーが決まれば、実際に商品を選び、扉カラーやオプションを選び見積を依頼しましょう。
何社か選んでみるのも良いかもしれません。

【キッチンの相場価格】
キッチンの本体価格といっても、ピンからキリまであります。
10万円台から数百万円台と幅が広く、それに工事費が付きます。
キッチンと工事費で、100~200万円ぐらい掛ける方が、最も多いです。

※出典:LIXIL

よく『一番安いもの』と依頼される方もいますが、収納力やコンロのタイプ、レンジのお手入れ方法や食洗機の有無は生活スタイルにより異なります。
そのうえ、お部屋の雰囲気に合わせた扉カラーは、色により値段が変わることが多いです。
予算を決めて依頼する場合と、見積を見てから工面する場合が有ると思います。
どちらにしても、実際に毎日使用される方の意見が大事です。
折角リフォームするのですから、何社かに何種類かの見積を依頼するのが良いでしょう。

【キッチンリフォームの工期】
キッチンは、毎日使用するので、長い間使用できないと困りますよね。
実際キッチンの解体と設置だけだと、2~3日で終わります。
ただ、それ以外の壁や床をさわる場合は、約1週間。
給排水を移動する場合は、約2週間必要とすることがあります。
ご家庭状況に合わせて、リフォーム店に相談しましょう。

【リフォームを失敗しないためのポイント】
① 相見積りをとる
面倒に思われる方も居られますが、リフォーム店により、割引率が異なるのも事実です。
リフォーム店により、得意・不得意もありますので、出来れば3社以上に見積りを貰うことをオススメします。

② リフォーム店選び
・量販店
最近では、ホームセンターや電気屋さんなどもリフォームをしてくれます。
量販店では、一般的な商品を大量に仕入れるので、商品価格は安くなる場合が多いです。
オプションを多く付ける場合は、逆に割高になる場合もあります。

・リフォーム店(工務店)
故障や使用方法について、いつでも相談したい方は、近くのリフォーム店や工務店など店舗を構えているところがオススメです。
ただし、店舗により値段に幅があるため、何社かに足を運ぶことをオススメします。

・ハウスメーカー
ハウスメーカーに依頼できる場合は、一番安心できると思います。
ただ、どうしても値段は高くなることが多いと言われています。
そのうえ、ハウスメーカーと取引のあるメーカーに限られる場合もあります。

・インターネット
最近では、一括で何社かに見積りを依頼できるサイトも多くあります。
近くにリフォームを依頼できるところが少ない場合には、便利ですね。
ただ、あらゆるところから、一斉に電話が掛ってくる場合があるので、注意が必要です。

③ 営業との相性
何処に依頼しても、基本的には現地調査が必要となります。
現地調査に来られた担当者が、信頼できそうなら任せて大丈夫と思います。
リフォームでは、知らない人が家を出入りするため、小さな工事でもストレスが溜まりやすいと言われています。
イレギュラーなことも発生することが多いので、いつでも相談できそうな担当者にお願いするようにしましょう。

④ メーカー保証の確認
工事についての保証は、リフォーム店が約3年間保証している場合が多いと言われます。
商品の保証に関しては、商品のメーカー保証が付いています。
平均的に5年~10年の保証がついているので、商品を選ぶ際に確認しておくことをオススメします。
リフォーム工事より3年以上経過した不具合や修理は、取り付けたリフォーム店ではなく、メーカーに直接修理依頼することもあるので、覚えておきましょう。

リフォームで、よく一番安い物で依頼される方が居られます。
早急に交換が必要な場合は、仕方ないかもしれません。
ただ、「安かろう悪かろう」という言葉もあります。
リフォームが終わってから文句を言っても、元には戻りません。
メーカーのショールームで、商品を確かめることや、比較することはとても大事です。
長年住む家には、気持ちよく納得をして住みたいものですよね。
この記事が、皆様の快適なリフォームができるヒントになれば幸いです。

※出典:Valcucine