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2021/4/23リフォーム

かわらず愛され続ける屋根瓦の特性

古くからの日本の住宅の屋根といえば屋根瓦が使われていますよね。
瓦には、焼き物の一般的な瓦である粘土瓦と、自由に成型可能なセメントを主成分としたセメント系瓦、セメントに樹脂を混合したハイブリットタイプ、また金属整の瓦など素材だけでもたくさんの種類があります。
それぞれに特長がありますが、今回は瓦の中でも、もっともポピュラーな「粘土瓦」に注目してみたいと思います。

 

【昔ながらの瓦といえば粘土瓦】
粘土瓦とは焼き物の瓦で、釉薬瓦と無釉瓦に分けられます。
・釉薬(ゆうやく)瓦 ※釉薬・・・うわぐすり
釉薬瓦は瓦表面に釉薬を塗ってから焼き上げたもので、水が浸透せず長期間美しい状態を保てるため塗装によるメンテナンスが不要とされています。
釉薬のカラーバリエーションもあり、形はJ形(和形、ジャパンのJとも言われています)、F形(平板)、S形(S字)等があり、家の形状、デザインに合わせて様々な選択肢があります。

 


屋根&外壁塗装情報サイトより引用 https://gaiheki-yanetosou.com/yane-tosou_4/

・無釉薬(むゆうやく)瓦
無釉薬瓦は釉薬をかけずに窯の中で焼き上げていきます。いぶし瓦や素焼き瓦などがあります。
いぶし瓦は形状としてJ形が多いです。燻(いぶ)した黒銀色が特徴でお城や寺社、日本住宅によく使用されます。経年によって炭素膜が変色してきたりします。また水が浸透しやすく地域によって塩害や凍害などが起こることもありますので気を付けなくてはいけません。


三州野安株式会社のHPより引用http://www.noyasu.com/catalog/de.cgi?id=29

素焼き瓦は赤・朱色で明るく暖かみがある色合いが特徴です。
フランスやスペインなどでよく見られます。日本でも、沖縄の建物の屋根に多く使われています。吸水性が高いですが、日陰部分に苔や藻が生えやすかったり、冬場の気温が低い地域では、水分が凍って膨張し、瓦が割れてしまったり等の注意点があります。


有限会社都市工房HPより引用 https://www.shin1-1000kindo.com/europeandesign/4873/

【日本3大瓦】
日本には日本3大瓦といわれる「三州瓦」「淡路瓦」「石州瓦」があります。

三州瓦

株式会社鶴弥HPより引用 https://www.try110.com/kawara/about.html

日本で一番使われている。
愛知県西部三河地方で作られている瓦で全国で最大規模の瓦の生産地です。

淡路瓦

昭和窯業株式会社HPより引用http://www.showa-rooftile.co.jp/sekorei/wagata/index.htm
兵庫県淡路島で、なめ土という粘土を使用して生産されている瓦で、粒子が細かく美しい。

石州瓦

株式会社木村窯業所HPより引用 http://kimura-kawara.co.jp/products/grace
島根県の西部で生産される。約400年の歴史があり、焼成温度が高いため強さに定評があります。

【粘土瓦のメリット・デメリット】
瓦屋根のメリット
・塗装の必要がなく、耐久性やデザイン性に優れている
・一部分が割れたり飛散したりした際、部分的な葺き替え工事が可能
・粘土素材と構造的理由により断熱性が高く夏は涼しく冬は暖かい
・断熱効果と合わせて防音効果もある

瓦屋根のデメリット
・他の屋根材に比べ重量があるので耐震性は劣る
・台風や地震のときに、瓦が飛散したり落ちて割れるなどの危険性がある

 

 

・ガイドライン工法
2022年1月1日から 瓦屋根の緊結方法が強化され、瓦の工事にはより安全性が求められるようになります。今後も増えてくると思われる台風やゲリラ豪雨、地震等の自然災害に対してできる限りのことはしておきたいですね。
参考資料
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/content/001387862.pdf
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/content/001386415.pdf

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