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2021/11/12すべて

水まわりの選び方~ユニットバス(システムバス)編~

【お風呂のリフォームのタイミング】
お風呂は、一般的に15~20年が耐用年数と言われています。
使用には問題ないと思われがちですが、適切なタイミングを見逃してしまうと、リフォーム代が高くついてしまう場合があるので注意しましょう。
次にあげる項目に当てはまる場合は、早めのリフォームをオススメします。

① 浴槽・タイルやコーキング材にヒビがある。
お風呂の継ぎ目は、タイルやコーキング材で繋げられています。
そこにヒビが入ると、建物の内部に水が浸入してしまいます。
すると、建物の内部が腐食してしまい、ボロボロになる場合があります。
そうなれば、お風呂のリフォームだけでなく、建物等の修繕費が上乗せされてしまいます。

※出典:水道のトラブルネット

 

② カビがよく発生し、なかなか取れない。
こまめに掃除をしているのに、直ぐカビが発生する場合や、カビがなかなか取れない場合は、見えないひび割れの中にカビが発生している原因があります。
カビは、感染症やアレルギー、中毒症状を引き起こす可能性があるので注意が必要です。

※出典:TOKYO GAS

 

③ 排水溝の流れが悪い・嫌な臭いがする。
排水溝の流れが悪い場合や、嫌な臭いがする場合は、長年の汚れなどが蓄積されている可能性が高いです。
通常の清掃では手入れが行き届かず、経年で臭いが発生してしまいます。
排水溝を綺麗にする市販の薬剤等で、臭いが取れない場合は、リフォームをすることで解決できる場合が多くあります。

※出典:水道屋本舗

 

④ ライフスタイルの変化が発生した。
家族内で介護の必要性ができた場合や、老後のことを考えたときに、今のお風呂では不安がある場合もリフォームを検討されるタイミングです。
手すりの設置や段差解消などのバリアフリーはもちろんのこと、ヒートショックの対策もしておいた方が良いでしょう。

※出典:株式会社 黒建

 

【お風呂の種類と特徴】
お風呂のリフォームを考えるときに、先ず現在使用されているお風呂のタイプを知っておくと良いでしょう。
ユニットバスからユニットバスへリフォームされる場合と、在来工法タイプからユニットバスへリフォームされる場合では、工事費に大きな差が有ります。
お風呂は、次のタイプに分かれます。

※出典:価格.com

 

① ユニットバス(システムバス)タイプ
ユニットバスは、工場で既に作られた壁・床・浴槽を現場で組み立てるタイプで、綺麗な四角形の箱を嵌め込んだような形状です。
あらかじめ工場で生産されているため、品質は安定していて、お手入れがしやすいものが多いです。
現場で組み立てるだけなので、施工時間が短いのも特徴です。
ただし、色柄は選べますが、決められたパターンの中から選ぶため、あまり個性は求められません。

※出典:TOTO

 

② 在来工法タイプ
在来工法のお風呂はその名前の通り、昔から使われてきた工法で作られたお風呂です。
職人さんがゼロから作り上げるため、自宅の形状に合わせて作ることが可能です。
個性的な素材やデザインをお願いすることができます。
ただし、お手入れに時間掛ける必要性が高く、値段は高いことが多いうえ、工期が長くなることがほとんどです。

※出典:ふろリノベ

 

③ ハーフユニットタイプ
ハーフユニットは、浴室を上下で区分けします。
浴槽より下をユニットバス、壁や天井は現場で施工するハイブリットタイプです。
汚れやすい浴槽・床はお手入れしやすく、壁や天井は個性を取り入れることが可能です。
ただし、ユニットバスよりお手入れは時間が掛り、一般的ではないため、価格は高くなることが多いです。

※出典:シンケンスタイル

 

ユニットバスの普及率は、約90%以上と言われています。
マンションや集合住宅は、約100%がユニットバスです。

【お風呂のリフォーム価格】
前述の内容を踏まえ、多くの人がお風呂のリフォームされる場合は、ユニットバスを選ばれます。
ユニットバスは、種類が多くあるうえ、メーカーの中でもグレードがあります。
ただ、見た目に大きな差はありません。あるのは、サイズと機能、そして価格の違いと言えます。
そのため、予算に合わせて商品を選ぶという方が多いです。
では、実際にお風呂のリフォームに掛けた費用の相場を見てみましょう。

 

 

※出典:リショップナビ(2021/5月時点)


●お風呂全体の工事

工事内容 費用相場 工期
ユニットバス全体交換 50~150万円 4日前後
在来浴室からユニットバス 65~150万円 1週間前後
在来浴室から在来浴室 50~200万円 2週間~1ヶ月
浴室の拡張・移動・増築 75~250万円 拡張:1週間~1ヶ月
移動・増築:2週間~1ヶ月

※出典:リショップナビ(2021/5月時点)


●部分的なお風呂の工事

工事内容 費用相場 工期
手すり設置 3~5万円 1時間
ドア交換 5~16万円 1日
内装(壁・天井・床)全体 10~30万円 1~2日
浴槽の交換 10~55万円 1日
給湯器の交換 10~38.5万円 2時間~1日

※出典:リショップナビ(2021/5月時点)

上記の事柄を参考に、予算を組んでみてください。
そのうえで、リフォーム店などに相談してみると良いと思います。
リフォーム店により、得意なメーカーやオススメのユニットバスがある事が多いです。
ただ、どうしてもコレが良いというものがあれば、相談してみてください。
何種類か見積を取ることも大事です。

【ユニットバスの主要メーカーと特徴】
ユニットバス全体の見た目は、どこのメーカーも大きく変わりません。
重点としてみていくのは、サイズと機能、そして価格の問題と言えます。
どのメーカーでも、お掃除のしやすさは色々と考えられています。
そのうえで、主要なメーカーの特徴をまとめてみました。

●TOTO
① クッション性のある床で、安全性・耐久性が高い。
② 魔法瓶浴槽や節水シャワーなどで、省エネ性が高い。
③ 浴槽・床の自動洗浄が付けることができ、お掃除がしやすい。
④ 適応サイズも幅広く、部分的なリフォームも充実している。

※出典:TOTO


●LIXIL(リクシル)

① 女性から、デザインのバリエーションに定評がある。
② オプション機能が豊富で、必要なものをカスタマイズしやすい。
③ カウンターが丸洗いできるモデルがあり、お掃除もしやすい工夫がある。
④ 費用を安く抑えやすい。

※出典:LIXIL


●Panasonic(パナソニック)

① 浴槽の掃除が簡単にできる工夫がされている。
② 美容効果も期待できる機能が選べる。
③ カビ対策しやすい換気扇がある。
④ 家電メーカーならではの、浴室乾燥機やテレビ、換気扇は全てPanasonic社製。

※出典:Panasonic


●タカラスタンダード

① ホーロー素材が有名で、耐久性が高く、磁石で何でも壁に引っ付ける収納が可能。
② 耐震対策できるお風呂が選べる。
③ サイズオーダーが可能で、無駄なスペースを無くし、拡張することができる。
④ 割引率は低いが、他社の同レベルモデルと比較しても高くはない。

※出典:タカラスタンダード


●トクラス(ヤマハ)

① 楽器メーカーのヤマハならではの技術で、見た目が美しい壁や浴槽が多い。
② 20年先も使用して欲しいという思いが有り、耐久性がある浴槽が特徴。
③ 鏡やドアなど、様々な部分に清掃しやすい工夫がある。
④ 他社と比べると、対応サイズが幅広くない。

※出典:トクラス


●クリナップ

① 手入れがしやすい設計がされている。
② 浴室全体を暖かい仕様にできる機能が標準装備で、省エネ効果が高い。
③ 浴槽への出入りをしやすく設計されている。
④ 浴槽などの色が幅広く、好みにあった雰囲気にカスタマイズができる。

※出典:クリナップ


●ハウステック

① バリアフリー対策がしやすい。
② 除菌効果のある排水口が標準装備されている。
③ 狭い浴室にも対応できるモデルがある。
④ 明るい色調から、落ち着いたシックな色調が選べる。

※出典:ハウステック

【リフォームを失敗しないためのポイント】
① 相見積りをとる
面倒に思われる方も居られますが、リフォーム店により、割引率が異なるのも事実です。
リフォーム店により、得意・不得意もありますので、出来れば3社以上に見積りを貰うことをオススメします。

② リフォーム店選び
・量販店
最近では、ホームセンターや電気屋さんなどもリフォームをしてくれます。
量販店では、一般的な商品を大量に仕入れるので、商品価格は安くなる場合が多いです。
オプションを多く付ける場合は、逆に割高になる場合もあります。

・リフォーム店(工務店)
故障や使用方法について、いつでも相談したい方は、近くのリフォーム店や工務店など店舗を構えているところがオススメです。
ただし、店舗により値段に幅があるため、何社かに足を運ぶことをオススメします。

・ハウスメーカー
ハウスメーカーに依頼できる場合は、一番安心できると思います。
ただ、どうしても値段は高くなることが多いと言われています。
そのうえ、ハウスメーカーと取引のあるメーカーに限られる場合もあります。

・インターネット
最近では、一括で何社かに見積りを依頼できるサイトも多くあります。
近くにリフォームを依頼できるところが少ない場合には、便利ですね。
ただ、あらゆるところから、一斉に電話が掛ってくる場合があるので、注意が必要です。

③ 担当者との相性
何処に依頼しても、基本的には現地調査が必要となります。
現地調査に来られた担当者が、信頼できそうなら任せて大丈夫と思います。
リフォームでは、知らない人が家を出入りするため、小さな工事でもストレスが溜まりやすいと言われています。
イレギュラーなことも発生することが多いので、いつでも相談できそうな担当者にお願いするようにしましょう。

④ メーカー保証の確認
工事についての保証は、リフォーム店が約3年間保証している場合が多いと言われます。
商品の保証に関しては、商品のメーカー保証が付いています。
平均的に5年~10年の保証がついているので、商品を選ぶ際に確認しておくことをオススメします。
リフォーム工事より3年以上経過した不具合や修理は、取り付けたリフォーム店ではなく、メーカーに直接修理依頼することもあるので、覚えておきましょう。

リフォームで、よく一番安い物で依頼される方が居られます。
早急に交換が必要な場合は、仕方ないかもしれません。
ただ、「安かろう悪かろう」という言葉もあります。
リフォームが終わってから文句を言っても、元には戻りません。
メーカーのショールームで、商品を確かめることや、比較することはとても大事です。
長年住む家には、気持ちよく納得をして住みたいものですよね。
この記事が、皆様の快適なリフォームができるヒントになれば幸いです。