コラム
2022/6/24暮らしの情報
メタバースの世界
メタバースって何?
最近、メタバースという言葉を耳にすることはありませんか?
メタバースとは、コンピューターやコンピューターネットワークの中に構築された三次元の仮想空間やそのサービスを指します。インターネット利用者はオンライン上に構築された3DCGの仮想空間に世界中から思い思いのアバターと呼ばれる自分の分身で参加し、相互にコミュニケートしながら買い物やサービス内での商品の制作・販売といった経済活動を行ったり、もう一つの現実として新たな生活を送ったりすることが想定されます。(Wikipedia)
ちなみに、メタバースとバーチャルリアリティ(VR)の違いは、メタバースが「空間」であることに対してVRはその空間に没入間を与える「手段」のことを指すようです。
ご参考:ejworks
https://www.ejworks.com/solution/detail.html?article_id=130
住宅メーカーなども参入し展示場を仮想空間で体験できるようになりました。これをいち早く実現した住宅メーカーの取り組みをみていきましょう。
オンラインでのコミュニケーションが図れる、「メタバース住宅展示場」
大和ハウスより、アバターを用いて仮想空間上の住宅展示場を自由に見学できる「メタバース住宅展示場」が2022年4月28日から公開されました。同社によると、同様の取り組みは業界で初とのことです。SNSの普及やコロナ禍で住宅展示場への来場者数が減少する中、オンラインを活用した戸建て住宅の接客や販売を強化するとのことです。
大和ハウス
「メタバース住宅展示場」は、同社が運営するWebサイト「LiveStyle PARTNER(リブスタイル パートナー)」の登録者限定で公開されており、Web上で簡単な質問に答えるだけの「家づくりタイプ診断」を行なってから無料登録をすると、メタバース住宅展示場を体験することができます。
大和ハウス
https://www.daiwahouse.co.jp/jutaku/lsp/
メタバース住宅展示場では、スマートフォンやタブレット端末、パソコンから住宅の見学が可能で、顧客と営業担当者が「アバター」となって、メタバース展示場内を内覧し、コミュニケーションをすることができます。
さらに、ヘッドマウントディスプレイを装着すると、実際にその場にいるような臨場感を体験することができます。
参考:https://www.daiwahouse.com/about/release/house/20220420132807.html
大和ハウス
大和ハウス
また、メタバース住宅展示場内のテレビやスクリーンを使用し、画面も共有できるため、資料やカタログなどを用いた説明や、動画の視聴も可能となります。同社は「今後もリアルとデジタルを融合した理想の家づくりをサポートしていく」としています。
大和ハウス
人と接触せずに住宅展示場を内覧できることは、コロナ禍で認知度が一気に加速しました。
今後はネット経由で展示場に行き、購入に至るという形も予想されます。
これまでのオンラインとの違いは、コミュニケーションを取ることができるという点です。
メタバースの世界では、単に訪れた人たちがそれぞれの視点で建物を見学できるだけでなく、営業担当者と会話をすることができるようになりました。
■メタバースの今
メタバース自体はまだ社会実装には時間がかかるといわれていますが、メタバースの活用は進んでいくと考えられます。
その片鱗がみえる各社のメタバースの動向をみてみましょう。
【JIBUN HAUS.とスパイラルセンスのバーチャルモデルハウス】
メタバース時代を見据えたバーチャルモデルハウスを開発しています。
ゲームコントローラーを使って自由に歩き回り、内装を変えたりして仮想空間上で暮らしの擬似体験ができます。
参考:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000074.000022700.html
【comony の建築メタバース】
参考:https://comony.net
運営会社 LASTMILE
様々な建築空間を仮想空間内に構築することで 近未来のコンセプトを形にします。
また、友達と仮想空間に入って交流したりイベントに参加したり、未来の都市空間を一足先に体験することもできます。世界中の有名建築に入室する体験ができます。
comonyの建築メタバースを通して過去から現在そして未来へと時空を越えた体験が可能です。*アプリのダウンロードとメールアドレスの登録が必要となります。
■メタバース、今後の展望
参考 https://xr-hub.com/archives/25551
XRの「知」を共創するメディアXR-HU3
将来的には、メタバース上に顧客の要望にこたえた住宅を建て、そこに仮で住むことを体験しその上で間取りなどを検討し、その体験をもとに購入するということもあり得るでしょう。
自動車や洋服は購入前に試すことができても、住宅は試しに住むことができませんでしたが、これからはそれが擬似的に可能となるかもしれません。
さらに、メタバースの可能性として、メタバース上の商業施設で販売されている商品を購入することも考えられます。
これからの住宅販売や顧客の関わり方がメタバースによって変わってくることが注目されますね。
メタバースの今後の動向に注目していきたいと思います。